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プロテインは無水換算値じゃなくてタンパク質量を見るべし

2020.07.11

本記事の対象者

プロテインのタンパク質含有量を正確に把握したい方、無水換算値(乾物換算値)について知りたい方。
プロテインのタンパク質含量を見ると、小さく「無水換算値」や「乾物換算値」と書いているのを見たことはありませんか?実はそれは正確なタンパク質量を表しているわけではありません。
本記事ではプロテインを選ぶ時に見るべき値や、無水換算値の意味について解説します。

筆者の紹介

  • 東京工業大学アメフト部出身。その後アメフト部のコーチに就任。
  • IT系のエンジニアを集めたエンジニア筋トレ部を設立。
  • エンジニア健康サミットを定期開催。

無水換算値じゃなくてタンパク質量を見るべし

正確に製品に含まれているタンパク質量を知りたい場合は、無水換算値ではなくタンパク質量をみるべきです。
プロテインの場合は、無水換算値は実際のタンパク質量よりも大きくなるので、注意が必要です。

無水換算値とは

このような表記を見たことはありませんか?
プロテイン成分表

無水換算値とは、「プロテインの粉に含まれている微量の水分をなかったことにした場合のタンパク質含有率」のことです。

言葉で説明するとややこしいので、実際の値を元に計算してみます。
以下のようなプロテインがあるとします。

  • 5gの水分を含んだ100gのプロテイン
  • プロテイン製品のタンパク質含有が無水換算値で80%

この場合、実際に含まれているタンパク質はどのくらいでしょうか。
無水換算値とは「水分をなかったことにした場合のタンパク質含有率」のことなので、水分を除いた95gに80%のタンパク質が含まれているということになります。

なので、以下の式で正確なタンパク質量が求められます。

95(g) × 80 / 100 = 76(g)

このように、無水換算値よりも実際のタンパク質量は少なくなるのです。

無水換算値は、成分の合計値が製品の質量と同じになるように使われているようです。
しかし、無水換算値を全面に押し出して売り出すのは混乱の原因となるので、やめた方がいいと個人的には思っています。

正確なタンパク質量の計測方法

それでは、どのようにして正確なタンパク質量を計測すればよいか見ていきます。
よく見るパターンとして、以下のパターンがあります。

  • 製品に無水換算値とタンパク質量の両方が書いてある場合
  • 無水換算値しか書いてないが、1杯あたりのタンパク質量が書いてある場合
  • 1杯あたりのタンパク質量も書いていない場合

製品に無水換算値とタンパク質量の両方が書いてある場合

先程の表記の例で見たパターンで、一番親切なパターンです。
無水換算値は水分をなかったことにした場合のタンパク質量なので、タンパク質(たんぱく質)と書いてある方を参考にしてください。
プロテイン成分表

無水換算値しか書いてないが、1杯あたりのタンパク質量が書いてある場合

日本製品では一番よく見かけるパターンのような気がします。
WPC PUREを例に見てみます。
WPC PUREは、無水換算値でタンパク質が82.1%含まれていると書いてあります。
一方で、1Scoop(35g)あたりのタンパク質量は27.3g1です。
この場合、製品100gに含まれるタンパク質量は78gです。

27.3(g) ÷ 35(g) × 100 = 78(g)

1杯あたりのタンパク質量も書いていない場合

このパターンが一番困りますが、たまにあります。
製品毎の無水換算値とタンパク質量の割合を比べると、大体「タンパク質量は無水換算値の95%」くらいが相場なので、0.95を掛けることで、実際のタンパク質量の目安になります。

以下に製品毎の無水換算値とタンパク質量の割合(小数点第3位四捨五入)をまとめました。
大体95%前後になっているのが分かると思います。

プロテイン無水換算値(a)タンパク質含有(b)(b) / (a) (%)
WPC PURE(プレーン)82.17895.01
WPC PURE(ココア)78.674.5794.87
nichie ホエイプロテイン WPC8076.4395.54
エクスプロージョン(プレーン)8175.3393.00
nichie ホエイプロテイン WPI968992.71
GronG WPI(ナチュラル)88.684.4895.35
VALX(プレーン)96.49295.44
ザバス ホエイ100(ココア)7571.4395.24
Kentai パワーボディ100%ホエイ7773.595.45
グリコ ホエイプロテイン70.36795.31

  1. 商品の説明のところに書いてあります ↩︎