美ボディを目指す人向けにおすすめの情報を発信します。

タンパク質の理想的な摂取量について解説

2020.06.21

タンパク質とは

タンパク質は、英語で 「プロテイン」、語源はギリシャ語で 「プロティオス」 といいます。
「もっとも大切なもの」 という意味です。

タンパク質の構成量

人の大部分は水が占めていることは有名ですが、実は2番目に多いのがタンパク質です。
筋肉や髪・皮膚・ホルモン・免疫物質などに使われています。
タンパク質が不足すると、以下のような影響が出ます。

  • 筋肉が減り疲れやすくなる
  • 肌や髪にダメージが出る
  • 記憶力や集中力が低下する

日本人のタンパク質摂取量の推移

大変重要なタンパク質ですが、日本人のタンパク質摂取量は年々減ってきています。

タンパク質摂取量の平均値の年次推移

厚労省の「国民健康・栄養調査」より

タンパク質の理想的な摂取量

それではタンパク質はどのくらい摂取すればよいのでしょうか?
これを知るためには人の中でのタンパク質の入れ替わり(代謝)について説明する必要があります。

代謝

私達の身体の細胞は、常に入れ替わりを繰り返しており、これを代謝と呼びます。
古くなった細胞を分解する作用を 「異化(カタボリック)」、そして生成する作用を 「同化(アナボリック)」 と呼びます。
特に運動をしていない体重70kgの男性だと、1日に250gのタンパク質が分解され、合成されていると言われています。

必要摂取量

分解されたタンパク質の8割近くは、再度合成に回されます。 そのため、約50gを外から摂取する必要があります。
厚労省の2020年版の「日本人の食事摂取基準」によると、一日に体重1kgあたり0.66gだそうです(高齢者の場合、0.83gや0.91gが必要という研究もあるようです)。

運動をしている場合

運動強度が高くなると、タンパク質の異化が進むため、より多くのタンパク質を摂取する必要があります。
1991年の古い研究1では、体重1kgあたり、2.2gが必要だとされていますが、2017年のメタアナリシス2で、筋肥大に影響があるタンパク質摂取量は「一日体重1kgあたり1.62g」(年齢による差異についてはさらなる研究が必要)までであると結論付けられています。
一方で、同論文内で、筋力アップの効果を最大化したいなら「一日体重1kgあたり2.2g」のタンパク質を摂取した方がいいかもしれないとの言及もあるため、ご自身の体質に合わせて、「1.6g ~ 2.2g」の範囲内で摂取してみるのが良いでしょう。

まとめ

タンパク質の摂取量に関しては最近も多くの論文が発表されています。
新しい情報が発表されたら記事にしていきますので、是非参考にしてみてください。


本記事の参考論文は以下につけておきます。
その他ご質問やご指摘がありましたら、Twitterから随時受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

ITエンジニア筋トレ部部長(@physique_engine)

  1. Butterfield, G.E. (1991). Amino acids and high protein diets.
    ↩︎

  2. A systematic review, meta-analysis and metaregression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults ↩︎